今日の短歌

久永草太

No.541/2025年6月24日【快走】 前へ前へからだ伸ばして引きずってナメクジだって快走である

前へ前へからだ伸ばして引きずってナメクジだって快走である ナメクジをよく見る季節。お前こんなに...
伊藤一彦

No.540/2025年6月23日【傘】 雨にはか傘をもたねば肘笠にわれ快走すヒーローのごと

雨にはか傘をもたねば肘笠にわれ快走すヒーローのごと 田舎の畑のなかの道などでにわか雨におそわれ...
菅原百合絵

No.539/2025年6月22日【生・猫】 影を生む傘におのれを守らせて猫眠りゐる午後の道ゆく

影を生む傘におのれを守らせて猫眠りゐる午後の道ゆく 日本語では「日傘」は「傘」に「日」をつけた...
久永草太

No.538/2025年6月21日【生まれ】 「じゃあ五月生まれにしちょきますから」で五月生まれになっちゃった猫

「じゃあ五月生まれにしちょきますから」で五月生まれになっちゃった猫 仔猫が拾われる季節である。...
伊藤一彦

No.537/2025年6月20日【中】 かのビーナス故ぞ深かる真白の泡の中から生まれ立ちたり

かのビーナス故ぞ深かる真白の泡の中から生まれ立ちたり ビーナスは海の泡の中から生まれたが、ある...
乃上あつこ

No.536/2025年6月19日【とうきび】 地中から伸び宇宙からしずくする唐黍状の聖家族寺院(サグラダ・ファミリア)

地中から伸び宇宙からしずくする唐黍状の聖家族寺院サグラダ・ファミリア 私がいつか行きたいと思っ...
久永草太

No.535/2025年6月18日【書斎】 家じゅうが書斎となってしまいたり茹でたとうきび厨で食べる

家じゅうが書斎となってしまいたり茹でたとうきび厨で食べる 〆切前、とくにいくつかの原稿が重なる...
伊藤一彦

No.534/2025年6月17日【聞こえ】 しづまれる書斎の天井ゆ聞こえくる声あり今日は誰の忌日か

しづまれる書斎の天井ゆ聞こえくる声あり今日は誰の忌日か 私の書斎の三面は天井まで本だ。日によっ...
乃上あつこ

No.533/2025年6月16日【来】 子音ばかり聞こえて来そうでこそばゆい陽のひかりに黄の酢漿草ゆれて

子音ばかり聞こえて来そうでこそばゆい陽のひかりに黄の酢漿草ゆれて かたばみは、小さな花がひそひ...
菅原百合絵

No.532/2025年6月15日【行き来】 葉をすべり落ちゆく雨よ天地(あめつち)を行き来して雨は愉しかるべし

葉をすべり落ちゆく雨よ天地あめつちを行き来して雨は愉しかるべし 雨が降っているときに出かけるの...
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