菅原百合絵 No.539/2025年6月22日【生・猫】 影を生む傘におのれを守らせて猫眠りゐる午後の道ゆく 影を生む傘におのれを守らせて猫眠りゐる午後の道ゆく 日本語では「日傘」は「傘」に「日」をつけた... 2025.06.22 菅原百合絵
久永草太 No.538/2025年6月21日【生まれ】 「じゃあ五月生まれにしちょきますから」で五月生まれになっちゃった猫 「じゃあ五月生まれにしちょきますから」で五月生まれになっちゃった猫 仔猫が拾われる季節である。... 2025.06.21 久永草太
伊藤一彦 No.537/2025年6月20日【中】 かのビーナス故ぞ深かる真白の泡の中から生まれ立ちたり かのビーナス故ぞ深かる真白の泡の中から生まれ立ちたり ビーナスは海の泡の中から生まれたが、ある... 2025.06.20 伊藤一彦
乃上あつこ No.536/2025年6月19日【とうきび】 地中から伸び宇宙からしずくする唐黍状の聖家族寺院(サグラダ・ファミリア) 地中から伸び宇宙からしずくする唐黍状の聖家族寺院サグラダ・ファミリア 私がいつか行きたいと思っ... 2025.06.19 乃上あつこ
久永草太 No.535/2025年6月18日【書斎】 家じゅうが書斎となってしまいたり茹でたとうきび厨で食べる 家じゅうが書斎となってしまいたり茹でたとうきび厨で食べる 〆切前、とくにいくつかの原稿が重なる... 2025.06.18 久永草太
伊藤一彦 No.534/2025年6月17日【聞こえ】 しづまれる書斎の天井ゆ聞こえくる声あり今日は誰の忌日か しづまれる書斎の天井ゆ聞こえくる声あり今日は誰の忌日か 私の書斎の三面は天井まで本だ。日によっ... 2025.06.17 伊藤一彦
乃上あつこ No.533/2025年6月16日【来】 子音ばかり聞こえて来そうでこそばゆい陽のひかりに黄の酢漿草ゆれて 子音ばかり聞こえて来そうでこそばゆい陽のひかりに黄の酢漿草ゆれて かたばみは、小さな花がひそひ... 2025.06.16 乃上あつこ
菅原百合絵 No.532/2025年6月15日【行き来】 葉をすべり落ちゆく雨よ天地(あめつち)を行き来して雨は愉しかるべし 葉をすべり落ちゆく雨よ天地あめつちを行き来して雨は愉しかるべし 雨が降っているときに出かけるの... 2025.06.15 菅原百合絵
伊藤一彦 No.531/2025年6月14日【半透明】 酒の香の半透明の言葉たちパーティ会場を行き来してゐる 酒の香の半透明の言葉たちパーティ会場を行き来してゐる 5月から6月にかけて、夜の立食パーティに... 2025.06.14 伊藤一彦
今日の短歌 No.530/2025年6月13日【半】 ロッカーのキーをなくした午後のよう半透明に暮れゆくわたし ロッカーのキーをなくした午後のよう半透明に暮れゆくわたし 鶏の半身揚げは、私はまだ食べたことが... 2025.06.13 今日の短歌