特上のワインの減りが一人なのに速い 透明人間がゐる
おいしいワインだとぐいぐい飲んでしまう。ボトルの中を覗き込むと、ずいぶん減っている。そんな飲んだかなあと思わずつぶやく。目に見えないだれかが部屋の中にいて飲んだに違いない。ああ、なんともいやしい上戸の頭の中だ。
作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。
おいしいワインだとぐいぐい飲んでしまう。ボトルの中を覗き込むと、ずいぶん減っている。そんな飲んだかなあと思わずつぶやく。目に見えないだれかが部屋の中にいて飲んだに違いない。ああ、なんともいやしい上戸の頭の中だ。
作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)
1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。
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