No.541/2025年6月24日【快走】 前へ前へからだ伸ばして引きずってナメクジだって快走である

久永草太

ナメクジをよく見る季節。お前こんなに細長くなって大丈夫なのかと、心配になるほど体を伸ばしていることがある。手も足もなく、天敵に対抗する鋭い爪も牙もなく、動きも遅く乾燥にも弱く、それなのにこんなにも毎年たくさん姿を現すナメクジ。一方的に食べられて絶滅するようなことがないのは何故だろうと不思議になるけれど、ナメクジも全力で生きているのか。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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