No.505/2025年5月19日【白・手】 風邪の神あとを追ひきて白い手にわれつかみたり胸をつかめよ

伊藤一彦

そうか山下さんまた風邪とは大変だ。私はめったに風邪を引かないが、先週はまいった。牧水生誕百四十年記念の座談会だったが、私は鼻水ずるずるでみっともなかった。そのあとのお酒の席ではふしぎにおさまった。牧水も風邪をひいたことがあっただろうが、お酒はやはり飲んでいたか。

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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