崩れたるジェンガのごとき若き日の残像シアンのかなたに見ゆる
一昨日は私の母校の宮崎大宮高校に講演に行った。講演内容をきちんとまとめて高校に行ったのだが、体育館で孫よりも若い後輩たちに話し始めたら気分がハイになりすぎて混乱した話になった。悔やんでいる。嬉しかったのは会場で手を挙げて質問した生徒が何人もいたことであり、会の終了後も質問の生徒が行列だったことである。最後は高校新聞部のインタビューで、わたしもかつて新聞部だったので感慨ひとしおだった。
作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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