ポップコーン弾けるように咲く枇杷の花ばな以下は内緒の話
枇杷の花が咲き始める時期となった。茶色の綿毛に包まれているせいか、白い花があまり目立たずおとなしい印象だ。小野葉桜にも、枇杷の花の歌がある。〈冬の陽に吸はれゆくべきさみしさかおくれて枇杷の花うすく咲く〉華々しくない花もまた枇杷の個性である。しかし香りは濃厚で、バニラのように甘く漂う。
作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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