No.614/2025年9月5日【ぬばたまの】 さびしさのその窓越しのぬばたまの夜に見ているヤモリの咀嚼

久永草太

今日は伊藤先生の県民栄誉賞の授賞式。おめでとうございます。このあいだ伊藤先生と牧水の話をしたときに、牧水は「さびしさ」や「かなしさ」を辛いものと思っていたか、良いものと思っていたか、ということが話題になって、今もずっと考えている。僕はさびしいのがわりと好きなのだけれど、「寂しさの終てなむ国ぞ」と詠んでいるから、牧水はやはり寂しさをなくしたかったんだろうか。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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