No.503/2025年5月17日【かく】 闇に浮く蝶のようだね恋をする心かくさず咲く山法師

乃上あつこ

昨日は仕事が遅くなったので、一人でご飯を食べてから帰った。通り過ぎた公園で大きな白い花がたくさん咲いていた。山法師という名前は、花の様子が白い帽子をかぶった法師に似ていることに由来している。白くて大きな蝶々のようで、その浮遊感に見とれてしまった。法師だって恋をしただろうなと思った。

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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