No.702/2025年12月2日【ソルト】 塩(ソルト)舐めつつマルガリータ飲みながらこころのはてに咲かす遠花火

伊藤一彦

このごろバーにはほとんど行っていない。乃上さんの歌と文を読みながらバーに出かけたくなった。バーの止まり木に腰掛け、あれこれ飲むが、マルガリータよく飲む。テキーラがベースのカクテルで、スノースタイルである。名前の由来はいろいろあるが、よく聞くのは、塩をなめながら酒を飲むガールフレンドのためにメキシコのバーテンダーがつくったカクテルで、その彼女の名がマルガリータだったという説である。そんなバーテンダーの心意気を感じながら飲むと味わいがさらに深くなる。

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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