No.612/2025年9月3日【万日】 三万日生きて輪廻のつづく生惚(ほう)けて淫(たは)るを照らす月あり

伊藤一彦

そうか。久永さんは1万日生きたのか。私はこれまで何日いきてきたか計算したことがなかったので、計算してみた。なんと3万日。久永さんは「抜け」具合がちょうど良いそうだが、私のほうは「抜け」すぎ。抜けた分を補うのは本か、酒か、慾か。

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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