No.590/2025年8月12日【輪郭】 輪郭の見えぬ青春 とりどりの言葉を彫(ゑ)りて火の粉をとばす

伊藤一彦

去る9日と10日は、第15回牧水・短歌甲子園だった。今年も新鮮な短歌が披露された。 決勝戦の2首を代表として引いておこう。
〈手をぎゅつとにぎりしめてる君の癖気づいたわたし心掴まれて〉 宮崎北高校 岡田華音
〈将来のことは知らない知りたくないシンバルの人ずっと立ってる〉 名古屋高校 近藤理仁

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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