家じゅうが書斎となってしまいたり茹でたとうきび厨で食べる
〆切前、とくにいくつかの原稿が重なると、あっちの部屋でこの原稿の、こっちの部屋であの原稿の、といった具合に文献を散らかしてしまい、居間の座卓なんて遠目に見れば山である。飯を食うスペースを、本を無理やり押しのけて生み出すか、諦めて台所で食うかの二択である。先週は後者をとった。今週、NHKの方がうちに撮影に来るらしく、どこを書斎ということにしようか悩ましい。
作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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