バーコード読み取るような一瞬の我と目が合い目を逸らす人
この春「国道二二〇号線」という戯曲を書いて岡田心平演劇賞を頂いたのだが、そのリーディング公演が昨日行われた。劇の終盤、目の前に突然飛び出してきた野生の鹿と目が合うシーンがあるのだけれど、その部分で役者さんたちが、真顔の無言の鹿役と目を合わせ続けねばならず、笑いを堪えるのになかなか難儀したようだった。僕も人と目が合わせるのは苦手なので、なんだか過酷なシーンを書いてしまって申し訳ない。
作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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