伊藤一彦

薄いろのきぬをまとへるゆふぞらの更衣たのしも滅紫けしむらさきに 「薄」の語のついた色の言葉は少...

いっちゃがという日向弁　色黒き日向かぼちゃが言うとき色気 あつこさんの「瓜」の一語をつんで生か...

ケイタイの番号もメールアドレスもいくつももつ人　戒名はいくつ ケイタイを二つ以上もっている人が...

全身を支へくれてる足裏の神はもの踏むときにも優し 足裏は人間の全体重を支え、体のバランスを整え...

掃除機も「機」なら飛行機も｢機｣なりこの空の広さほどの「機」の広さ 5月中旬から飛行機の移動が...

草太とはよき名前かな草に学ぶ青人草のいのちなれかし 草は助け合って生きている。そして、他の生き...

にんげんを知らぬ無数の波の眼のかがやくかなた　沖つ鳥ゐる 動物はほとんど眼をもっている。植物も...

わだなかに日の照れる島　海のシマいや陸をかのシマいや天あめのシマ 島の語は通常の意味の他に、林...

アプリの意味長く知らなかった　はるか昔カントにアプリオリは習ったけど パソコンを遅く初めて、今...

あばの服着し小学校の入学の写真　異あやしきほどに真面目に 前に転んで「あばら」骨に罅が入ったこ...