乃上あつこ

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No.66/2024年3月6日【みなかみ】 ひとしずく 牧水の声がみなかみの渓(たに)ふるわせて生まれおちる歌

ひとしずく 牧水の声がみなかみの渓たにふるわせて生まれおちる歌 昨日の歌の通り、みなかみの魅力...
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No.63/2024年3月3日【脚】 いにしへの夢の湖水に差し入るる弥生の雛の細き両脚

いにしへの夢の湖水に差し入るる弥生の雛の細き両脚 一昨日、昨日と続いて鳥の脚についての歌だった...
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No.59/2024年2月28日【骨】 人骨と呼べば人類代表になった気がするわたしの骨も

人骨と呼べば人類代表になった気がするわたしの骨も 骨を「人骨」と言っただけで、古墳や石室から出...
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No.56/2024年2月25日【焼】 焼売のグリンピースは消え去りて開くことなき緑の眼(まなこ)

焼売のグリンピースは消え去りて開くことなき緑の眼まなこ 口内炎は小さな点なのに、反乱軍のような...
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No.53/2024年2月22日【付】 付箋紙に吹く春風のはたはたと半分は冬に付着している

付箋紙に吹く春風のはたはたと半分は冬に付着している 今の時期の気候は、まさに三寒四温。被災地の...
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No.50/2024年2月19日【ビール】 くちびるの断崖に白くすがりつく一口目なるビールのあわあわ

くちびるの断崖に白くすがりつく一口目なるビールのあわあわ 一口目に飲むビールの味は格別だ。白い...
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No.47/2024年2月16日【教室】 教室は深いみずうみ 門番に靴をあずけて舟にゆられる

教室は深いみずうみ 門番に靴をあずけて舟にゆられる あまり意思のない子どもだった。休まず学校に...
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No.44/2024年2月13日【くちづけ】 透明なくちづけだった 雪と羽根の違いは二月のかもめにきいて

透明なくちづけだった 雪と羽根の違いは二月のかもめにきいて くちづけに重い軽いのあることは皆さ...
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No.41/2024年2月10日【耳】 耳たぶのように隠さず堂々とraison d’être(レゾンデートル)ここにいさせて

耳たぶのように隠さず堂々とraison d'êtreレゾンデートルここにいさせて 耳たぶは顔の...
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No.38/2024年2月7日【話】 度数高き会話に呼ばれ騒立ちぬ五月の嬰兒、霜月のピアノ

度数高き会話に呼ばれ騒立ちぬ五月の嬰兒、霜月のピアノ さすが宮崎。アルコールも短歌も度数が高い...
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