伊藤一彦

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No.206/2024年7月24日【指】 透きとほるほどの白き指ものいはばいかなる声か聞きたしわれは

透きとほるほどの白き指ものいはばいかなる声か聞きたしわれは 指の歌といえば、塚本邦雄の「晴天に...
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No.200/2024年7月18日【わたし】 がうがうと流るる河に橋のなく渡し守をらぬ岸に立つ生(よ)か

がうがうと流るる河に橋のなく渡し守をらぬ岸に立つ生よか 西日本は梅雨末期の豪雨に襲われていると...
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No.197/2024年7月15日【感情】 プレスリー、ポール・アンカにニール・セダカ感情を立て聴ききサッチモも

プレスリー、ポール・アンカにニール・セダカ感情を立て聴ききサッチモも ろかさんが、電車のなかで...
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No.194/2024年7月12日【殴】 殴(う)ち合ふは友情のしるし青春のあかし されど我殴ち合はざりき

殴うち合ふは友情のしるし青春のあかし されど我殴ち合はざりき 自分の意見が絶対に正しいと思えば...
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No.191/2024年7月9日【ごとく】 文字で逢ひ声で逢ひつつうつつには花粉のごとく君には飛ばず

文字で逢ひ声で逢ひつつうつつには花粉のごとく君には飛ばず 五月から六月にかけての半月ほどの短い...
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No.188/2024年7月6日【くさび】 草片(くさびら)を食べてからだの奥ふかく行き来させれば草文殊(くさもんじゆ)なり

草片くさびらを食べてからだの奥ふかく行き来させれば草文殊くさもんじゅなり 「楔形文字のごとくに...
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No.185/2024年7月3日【それでも】 わがリルケ言ひき死とひきかへにしてそれでも書かずにゐられぬかと

わがリルケ言ひき死とひきかへにしてそれでも書かずにゐられぬかと ライナー・マリア・リルケという...
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No.181/2024年6月29日【マンゴー】 上機嫌の理由(わけ)を知らゆな 冷暗に紅きマンゴー姫かくまへり

上機嫌の理由わけを知らゆな 冷暗に紅きマンゴー姫かくまへり 宮崎は完熟マンゴーの季節である。と...
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No.178/2024年6月26日【溶ける・氷】 溶けること快か苦か問へば氷君(こほりくん)向きをかへたりかすかに音たて

溶けること快か苦か問へば氷君こほりくん向きをかへたりかすかに音たて 明日は上田秋成忌。『雨月物...
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No.172/2024年6月20日【太宰】 かずかずの太宰治論に声したり わたしを追いかけ、追いこせる人よ

かずかずの太宰治論に声したり わたしを追いかけ、追いこせる人よ 誕生日に遺体が発見されたという...
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